尖閣諸島を守る会代表世話人の仲間均・石垣市議(70)が尖閣諸島周辺海域に出漁するため、新たに購入した漁船「鶴丸」(9・1㌧)が29日、登野城漁港に到着した。天候の状況を見ながら、早ければ月内にも出漁する計画で、仲間氏は「尖閣周辺で捕れた魚をブランド化したい。多くの漁師に尖閣周辺で漁をしてほしい」と意気込んだ。
仲間氏はこれまで「高洲丸」(4・8㌧)で尖閣周辺にたびたび出漁してきたが、船体が小さいため、しけに遭うと引き返すことを余儀なくされていた。より大型の「鶴丸」は「ある程度の波でも航行でき、尖閣周辺で2~3日は安定して漁ができる」(仲間氏)という。
「鶴丸」の購入費用千数百万円は「尖閣諸島を守る会」への寄付金などでまかなった。「高洲丸」も引き続き使用し「鶴丸」とともに尖閣周辺に出漁する漁業者がいれば運航を託すという。
この日は午後3時過ぎ、登野城漁港に「鶴丸」が姿を見せ、仲間氏ら関係者がふ頭で出迎えた。
尖閣周辺海域では、島々の領有権を一方的に主張する中国公船が「パトロール」と称して航行を続けており、海保の巡視船と対峙。出漁した日本の漁船が中国公船の接近や追尾を受ける事態も続発している。