旧盆入りをあすに控え、石垣市内の大型店は、旧盆の準備をする買い物客でごった返している。
人混みの中、どの店も新型コロナウイルスの感染防止を図るため、出入り口に消毒液を置き、入店時のマスク着用を呼び掛けるなど、例年と打って変わった旧盆商戦が展開されている。
タウンプラザかねひで石垣店では、お供え用のリンゴやミカン、バナナ、ナシなどの果物が大量に並べられ、次々と買い求める客の姿がみられた。
70代の女性は「今年はソーロン台風となりそう。天気が悪くても、ご先祖様の供養はきちんとしてあげなくては」とカゴいっぱい果物を買い込んでいた。
青果担当者は「台風接近に備え、大量に仕入れたので売り切れの心配はない。例年は旧盆前日が込み合うが、今年は台風が近づいているせいか出足が早い」と話した。
一方、オードブルの予約販売を受け付けているホテルも台風の動きに戦々恐々だ。130個のオードブルを完売したアートホテル石垣島では「31日と9月1日に客にオードブルを引き渡すことになっているが、暴風で外出ができない場合は午前中に対応を考えたい」という。
台風9号は今後、非常に強い勢力で31日から9月1日にかけ沖縄地方に接近する見込みで、石垣島地方気象台では「西寄りのコースを取った場合は八重山も暴風域に入る恐れがある。台風の今後の動きに注意を」と呼び掛けている。
(南風原英和)