玉城デニー知事は4日、新型コロナウイルス感染拡大を受けて出している県独自の緊急事態宣言について、期限の5日で終了すると発表した。県庁で記者会見し「8月中旬をピークに現在は収束に向けた道筋が見えてきている」と述べた。
ただ、引き続き警戒が必要な状況だとし、県が定める4段階の警戒レベルは上から2番目の「感染流行期」を維持した。
玉城氏は「新型コロナの流行が終わったわけではない。感染防止対策と社会経済活動の両立を意識して行動する必要がある」と指摘。「クラスター(感染者集団)が発生するかもしれないと予見されるときには迅速に『注意報』を発信したい」と述べた。
県は7月31日、期間を8月1~15日とする県独自の緊急事態宣言を発表し、その後、期限を延長していた。
県内では7月に来県者から県民に感染が広がり、一部ではクラスター(感染者集団)も発生した。
玉城知事は同31日に2回目となる緊急事態宣言を発令し、8月中に2回延長。同30日から今月5日までを警戒監視期間とし、県民には重症化リスクの高い高齢者への感染防止を目的に旧盆行事の縮小などを呼び掛けていた。
緊急事態宣言中、県内一部の病院には、陸上自衛隊や他県から看護師が派遣され、県の医療提供体制を支えた。一部の人員派遣は18日まで継続される。
ただ、県内の感染は収まっておらず、連日新たな感染者が確認されている。県は県民に引き続き「3密」回避や健康チェック、感染拡大予防ガイドラインの順守を求めた。
PCR検査体制は拡充し、検体採取ができる医療機関を140施設まで増やした。今後、県内一部の地域で流行拡大が予想された場合、早急に県民に情報を提供し、感染防止対策を求める。
観光客には引き続き1週間前からの健康管理を求め、感染予防策の徹底を求める。