2020年度とぅばらーま大会作詞の部の審査発表が20日、石垣市民会館中ホールであり、最優秀賞に黒島まち子さん(72)=石垣市字石垣=の作品が選ばれた。
同作品は喜びや悲しみを繰り返す人生を振り返り、つらい目に遭っても「んつぁやー(よっしゃ)」と気合を入れて前を向きなおす、不撓不屈の精神が込められている。
岡山稔審査委員長は「シマムニの妙味があり、気力がみなぎる内容。〝んつぁやーでぃ〟など、今までにないタイプの表現で、変化ある流れは斬新。どこかで聞いたような歌詞、節回しが続く中で異彩を放った」と講評。
「黒島さんは以前、子育てで奮闘する様子を描いて優秀賞を受賞したが、その作品と抱き合わせ繋いでみると衰えない『根気』に目を見張る」と評価した。
他の審査委員も「生活用語の中で何気なく使われていた言葉を見事に表現している」「日常的な表現を使える人がいなくなる中で斬新な作品」と絶賛した。
このほか、優秀賞に松原秀吉さん(88)=宮良=と前津伸弥さん(40)=大浜=、佳作に田本佳信さん(72)=八重瀬町=と添石邦男さん(73)=真栄里=が選ばれた。
佳作は通常1作品だが、今年は高レベルだったため、2作品となった。
中学生は特別賞に今村舞美(まいみ)さん(石垣第二中)、仲宗根佳子(かこ)さん(白保中)、石垣秋果(しゅうか)さん(崎枝中)、立津晴歌(はるか)さん(同)の作品が選ばれた。
今年の応募は一般24人45作品、中学校322人408作品の計346人の453作品。
傾向として老と介護に関する作品がなく、新型コロナに関する作品が多かった。また自分の内面に向き合う作品が見られたという。