竹富町の西表島観光ガイド免許制度で、第1号の免許証が西表島大富のガイド業「うみあっちゃー」代表中川隆行さん(49)に交付された。世界自然遺産登録に備え、観光ツアーの適正化を図り、島内の環境保全と経済活動の両立を目指す取り組みが本格始動した。
中川さんへの免許証は18日、西表島の環境省野生生物保護センターで交付された。ロゴマークのステッカーを車や船に張り、ガイド活動を行う。
中川さんはガイド歴20年を超すベテランで島内の洞窟探検、川の沢下りを中心にガイド活動をしている。交付を受け、「制度の趣旨を損ねないよう自然保護を図りながら安全で顧客満足度の高いツアーを提供したい」と話している。
制度は西表島の世界遺産登録を控え、町が観光ツアーで自然が壊されるのを防ごうと、観光案内人条例を制定。ガイド業を免許制にし、環境に負荷を掛けず、安全性も確保する活動に導く。
7月に免許の受け付けを始め、島内107人のガイド業者から申請を受けた。審査をし、中川さんのほか、約30人に交付決定をした。今後も順次交付する。
ガイド業者は講習の受講やガイド活動の報告が義務付けられる。無許可業者には段階的に指導、勧告、業者名公表のペナルティーを科す。