2018年度(第72回)とぅばらーま大会が22日夜、市民会館大ホールで開かれ、歌唱の部最優秀賞に字石垣の玉代勢秀尚さん(35)が輝いた。優秀賞は宮良の東政太朗さん(26)と西表上原の平良昌裕さん(68)だった。同夜は晴天に恵まれ十三夜の月も顔を出したものの、時おり強いスコールがあることから市民会館での開催となった。
歌唱の部には、予備審査で選ばれた22人に関西郷友会代表を加えた23人が参加。10番目に登場した優秀賞の東さん、続く世持桜さんの圧倒的な声量には大きな拍手が起きた。
最高齢挑戦者、嵩本安意さん(80)の熟練の歌声や、與那覇有羽さんの与那国独特の歌い回しには会場中が聞き入った。
歌唱の部の糸洌長章審査委員長は、講評で「唄い出しの言葉がはっきりしない人が多い。自作の歌詞で挑戦する人が増えるのはよいこと。若者、高齢者がもっと参加してほしい」と述べ、審査結果を発表した。
最優秀賞に選ばれた玉代勢さんは「3回目の挑戦。これほど早くチャンピオンになれるとは思っていなかった。今回の歌詞は、若い自分たちが八重山の民謡を歌い継ぐとの思いで選んだ。今後はもっと方言を勉強し、作詞の部にも挑戦したい」と喜びを語った。
優秀賞の東さんは「チャンピオンだった曾祖父の三味線で挑んだ。会場から大きな返しがあったときはとてもうれしく、気持ちよく歌うことができた」と話した。