新型コロナウイルスの影響で疲弊する事業者を応援しようと、石垣市が発行するプレミアム付き商品券が1日発売された。1万5千円分を1万円で購入できる商品券で、発行対象は全市民約5万人。商品券を取り扱う登録店舗・事業所は1日時点で400を超えた。販売と使用期限は来年1月17日まで。
商品券には50%のプレミアム率が設定され、市は直接的な経済効果として最大で約7億5千万円を見込む。経済効果を上げるには多くの市民に商品券を購入してもらう必要があり、購入率をどこまで上げられるかが成否のカギを握る。
市は購入に必要な引き換え券を9月29日に発送したが、全世帯に到着するまで数日間かかる見通し。市商工振興課は、市民の利用が本格化するのは今週末以降と見ている。
同課によると、国が昨年、消費増税に伴って住民税非課税世帯や子育て世帯を対象に発行したプレミアム付き商品券の石垣市での購入率は、非課税世帯が23・3%、子育て世帯が49・3%にとどまった。
今回は対象が全市民だが、プレミアム率が高いこともあり、同課は「国が1人10万円を交付する特別定額給付金の申請率は90%を超えた。商品券の購入率も同じくらい上がれば」と期待する。
9月30日時点で375だった登録店舗・事業所はその後も増え続けている。市は市民の購入率を上げるため、事務局の市商工会を通じ、今後も事業者に積極的な登録を呼び掛ける。
2日の新聞折り込みチラシで登録店を掲載しているほか、専用サイトのQRコードも印刷しており、サイトは登録店が増加すれば随時更新する。
商品券の販売場所はサンエー石垣シティ、マックスバリュ全店、メイクマン石垣店、沖縄海邦銀行、北部の大里売店、星野共同売店。10月10、11日には川平公民館で出張販売も行う。
商品券は1枚5百円で、千円から分割購入できる。購入者には、支出額と同額の「共通店型商品券」と、50%のプレミアム分の「応援業種等商品券」が渡される仕組み。前者は大型スーパーを含む登録全店舗、後者は地元商店でのみ使用できる。
今年度の住民税非課税世帯と3歳未満の子育て世帯は、5千円分の「応援業種等商品券」の無償配布を選択でき、今月末まで市役所1階ロビーに専用窓口が設置されている。