県赤十字血液センターの移動献血が石垣市で11月2日から始まる。例年と異なり、新型コロナウイルスの感染が拡大する中での移動献血となり、感染防止対策を講じた上での実施となる。22日、八重山日報社を訪れた同センターの担当者は「『第3波』に備え、輸血が必要な人の受け入れ態勢を整えるためにも、献血に協力してほしい」と呼び掛けた。
移動献血は例年、6月と11月に実施されているが、新型コロナウイルスのいわゆる「第1、2波」の影響で6月は中止になった。11月は予定通り実施されるが、例年に比べると協力事業者数がやや減少する傾向がある。
コロナ禍の中では不要不急の外出自粛が呼び掛けられたが、同センターは「献血は『不要不急の外出』に当たらない」と強調している。
感染防止対策として、献血会場では、手指消毒、献血者の検温、マスク着用を徹底し、マスクを持参していない献血者にはマスクを配布する。献血車は定期的に換気し、ベッドも献血者が使用するたびに消毒する。
同センター石垣地区献血推進長の石垣静枝さんは「八重山では院内感染が広がり、大変心配している人もいると思うが、献血は市民の善意に頼るほかない。ぜひ移動献血に足を運んでほしい」とアピールした。
移動献血は11月21日までで、同センターは400ミリリットルの協力人数870人を目標としている。前年度実績は894人だった。献血可能な人の目安は男性17~69歳、女性18~69歳で、体重55㌔以上の人。前日は睡眠5時間以上、当日は食事を摂って来るよう求めている。