県は23日、八重山、宮古島地方を視察した自民党県議団で石垣市区選出の大浜一郎氏(58)ら9人が新たに新型コロナウイルスの陽性反応を示したと発表した。感染者は22日に判明した座波一氏(60)と合わせて10人になり、県は5人以上の同時感染を指すクラスター(感染者集団)に認定した。
9人は大浜氏のほか、新垣淑豊(45)、島尻忠明(54)、西銘啓史郎(62)、又吉清義(62)、末松文信(72)、中川京貴(58)、照屋守之(64)、仲田弘毅(72)の8氏。
座波氏と視察先で行動を共にしたとして濃厚接触者と見なされ、22日にPCR検査を受けて陽性が確認された。いずれも症状はなく、自宅待機するなどしている。
県議団は計18人でうち7人は陰性だった。残る1人は宮古島に滞在し、23日に受検して結果を待っている。
県は視察中に座波氏を通じて感染の広がった可能性があると見ている。クラスターは県内で例目。県の糸数公保健衛生統括監は議員の視察旅行中のクラスターは「全国でも聞いたことがない」と話した。
県議団は18~21日に石垣市、与那国町、宮古島市を視察した。夜に大人数で飲食会を開いている。
県は飲食会の参加は5人未満に抑える基準を勧めている。糸数統括監は「ルールが守られず、残念だ」と述べた。
県は視察先で議員団と接する機会のあった住民に健康観察するよう呼び掛けている。
23日の県内の新規感染者は46人。1日で40人を超えたのは56日ぶり。累計で3094人になった。死者は糸満市の90代女性が死亡し、計58人になった。