石垣市は、老朽化が進む新川市営住宅の建て替え作業に着手する。現在は3階建てで3棟だが、5~9階建てに高層化し、1棟に集約。津波災害時の一時避難場所として活用する方針。周辺にある県営3団地の建て替え計画とも連動する。26日の市議会臨時会で4工区の建設工事請負契約が全会一致で可決された。契約金額は総額約18億円。
新川市営住宅は1980年に供用開始され、築40年が経過して老朽化が進み、バリアフリーに対応していないことも課題になっている。
新たに建設される新川市営住宅は面積5844平方㍍で、現住宅(2970平方㍍)の約2倍。戸数も現在の48戸から80戸に増える。内訳は2LDK37戸、3LDK40戸で、1階に車椅子対応の3LDK3戸を配置する。
26日の工事請負契約議決を受けて工事が始まり、2022年6月に完成予定。
現在の新川市営住宅入居者は入居できるが、家賃や市税などの滞納者は除外される。
新川住宅周辺には県営新川団地、真喜良団地、真喜良第2団地の3団地がある。いずれも老朽化が進み、県が建て替え計画を進めている。
新川団地(12棟)と真喜良団地(7棟)は高層化して4棟に集約する方針で、うち1棟は現在の市営新川住宅の跡地に建設される。新川団地の建て替えは既に始まっている。
新川市営住宅と3県営団地の建て替え後にできる余剰地は児童館、消防支署、民間活用地として使用される予定。
工事請負契約の相手方と金額は、1工区が株式会社肥後工務店・八重山興業株式会社の特定建設工事共同体(代表者・肥後工務店の仲吉直知代表取締役)で6億3千62万6800円、2工区が株式会社玉吉建設(玉吉秀庸代表取締役)で5億380万円、3工区が株式会社丸尾建設(丸尾剛代表取締役)で3億7840万円、4工区が株式会社前木組(前木繁孝代表取締役)で2億9590万円。