県警察本部と八重山警察署により過去5回逮捕されている山根真一氏がリーダーを務める「山根グループ」(約10人)と、別集団「群馬グループ」(約6人)が4日、解散届を同署に提出した。両グループは石垣市美崎町の繁華街でトラブルを繰り返していた。八重山署(江田一也署長)は「連続逮捕など、警察本部刑事部組織犯罪対策課との徹底した取り締まりが今回の結果に結び付いた」とし、今後も関係機関や住民と協力して暴排活動に尽力する意向を示した。
山根氏は同日午前9時55分、グループのメンバー約10人とともに八重山署を訪れた。
解散届を読み上げ「地域社会の皆さま方を不安に陥れ、世間をお騒がせし多大なるご迷惑をお掛けいたしました」と謝罪。警察の集中取り締まりを受けて両グループの解散を決め、山根氏を含むリーダー2人が石垣島から撤退すると宣言した。
山根氏は6~9月の約3か月間で、労働基準法違反、賭博開帳図利、強要と暴行、傷害の疑いで県警と八重山署により5回逮捕されており、同署は「これまでの連続逮捕など、徹底した取り締まりが結果に結び付いた」と強調した。
山根氏によると、山根グループは関西出身者の飲食店経営者などから構成。客引きなどを巡って地元飲食店とトラブルが多発していたことから、2年ほど前に組合のようなものとしてグループを立ち上げたという。
山根氏は記者団の取材に「地元の老舗店舗にとっては僕ら内地のキャッチが目立って、営業を妨げている行為がすごくあったよう。連れて行かれた店でぼったくられたという不評も警察にもたくさんあったよう」と説明。
その上で「市民に迷惑や不安をかけたので、安心して生活できるように(解散を)発表した。悪質キャッチと言われていた『群馬グループ』と僕自身が石垣島から撤退する」と話した。
山根氏が経営する飲食店は美崎町内の4店舗で、全て撤収し、グループのメンバーは島内に残る者、島外に出る者と各自の判断に任せているという。
八重山署は今年4月、組織犯罪対策課を新設。「半グレ」を含む組織犯罪・治安課題の対策強化に乗り出しており、「今後もあらゆる法令を駆使し、暴力団等の組織犯罪に対する徹底して取り締まる。関係機関や住民と協力し、反社会勢力が入り込めない地域作りを推進する」と暴排活動の推進への決意を新たにした。