玉城デニー知事は6日の記者会見で、八重山病院に隣接する急患搬送用暫定へリポートを11日から供用開始すると発表した。八重山の急患搬送は現在、海上保安庁のヘリが新石垣空港を発着点に行っているが、今後は県立八重山病院に隣接したへリポートが活用でき、より迅速な救命活動が可能になる。
八重山の急患輸送、県が第11管区海上保安本部と調整し、新石垣空港にある石垣航空基地のヘリが行っている。患者は八重山病院が受け入れている。
急患輸送は従来、八重山病院に隣接する石垣市消防本部内の真栄里へリポートが使用されていた。だが石垣市の新庁舎建設工事が始まった影響で、へリポートは使用困難に。現在、市消防本部は、新石垣空港で海保のヘリから患者の引き渡しを受け、陸路で八重山病院に搬送している。搬送時間が長引くことに住民から不安の声が上がり、石垣市や竹富町が県に暫定ヘリポートの設置を求めていた。
暫定ヘリポートは20㍍四方の着陸帯を50㍍四方のフェンスで囲む。救急車の待機場所や八重山病院への接続道路もあり、夜間も使用できるよう、持ち運び可能な専用照明装置も導入する。運用は八重山病院や市消防が協力して行う。
玉城知事は「ヘリポートの供用開始で、ヘリ到着から八重山病院までの搬送時間が短縮でき、圏域住民の安全・安心につながる」と強調した。
八重山病院周辺での恒久的なヘリポート整備については「石垣市の土地区画整理事業における都市計画設定の進ちょく状況を踏まえ、関係機関と協議を進める」と述べた。