自民党沖縄県連(中川京貴会長)は15日午後、経済界から要請があった下地幹郎氏(59)=無所属=の復党について、認めないことを決定した。所属する国会議員も加わって常任総務会で議論し、決定した。県連は早急に下地氏や党本部に報告する予定。
自民県連では同日、国会議員や県議、市町村議員の代表らが参加し、会議を重ねた。役員会の終了後、議員総会、常任総務会を経て、組織決定した。
下地氏は自身の復党願を先月30日に県連に提出。その後、國場組の國場幸一会長ら県内経済人が保守の大同団結を狙い、同氏の次期衆院選沖縄1区での出馬を念頭に署名を県連に提出した。1区支部長を務める現職の國場幸之助氏(47)=自民=ら同区関係者が反発していた。
15日の会議では、下地氏の復党と保守の大同団結は切り離すべきとの意見が大多数を占めた。議員総会では、大同団結を進めることは全会一致で決定。その後、下地氏復党について議論した。
会議後、会見した県連の島袋大幹事長は、所属する国会議員や県連支部長ら計4人は、既に次期衆院選時に各区の支部長就任が決定していると強調。「(4人は)復党に反対している。今すぐはあり得ない」と下地氏や経済界からの要請を一蹴した。
将来的に復党の可能性はあるかとの問いに島袋氏は、県連体制が変化する可能性に言及し「次の衆院選挙は、復党はあり得ない」と述べた。一方、会議では復党に賛成する意見は出たかとの問いには「組織決定したことだ。(議論の)中身を答える必要はない」と回答を拒否した。
会見に同席した國場氏は「県連の決定に従う」とコメントした。