来日した中国の王毅外相が尖閣諸島(石垣市)の中国領有権を主張した発言を受け、那覇市議会(久高友弘議長)は10日の市議会本会議で、抗議決議を全会一致で可決した。王氏発言への抗議決議は石垣市議会も可決している。
抗議決議では、尖閣諸島は日本固有の領土だと強調した上で、王氏の発言と、尖閣諸島周辺海域での中国公船の活動に厳重に抗議した。宛て先は中国国家主席、同外相、同駐日全権大使。
裁決に先立ち、抗議決議を説明した議会運営委員会の粟國彰委員長は、王氏が尖閣海域で操業する日本漁船を「真相が分からない漁船」などと述べたことについて「日本側に責任転嫁する発言は容認できない」と批判した。
抗議決議では、尖閣周辺での中国の活動で、那覇市に住む漁業者も安心して漁業ができず市民、県民の経済活動に大きな影響が出ていると指摘した。
提案者の大山孝夫市議(自民)は「尖閣の問題は、沖縄・日本全国の問題だ」と訴えた。