石垣市議会の議会運営委員会(仲間均委員長)が11日、市役所で開かれ、議員が提案した「日台関係基本法制定を求める意見書」案の上程を賛成少数で否決した。
意見書案では、中国の軍事力拡大が「アジア太平洋地域をはじめ国際社会最大の脅威」と指摘。経済、災害救助、安全保障、環境分野で台湾と日本が緊密な連携を図る法的根拠となる「日台関係基本法」の整備が急務だと求めた。
自由、民主主義、人権、法治といった基本的価値観を共有する台湾との協調は日本にとって重要な国益と訴えた。友寄永三氏が提案した。
野党の長浜信夫氏は「(台湾を巡る)東シナ海有事に日本が引き込まれる恐れがある」と懸念。内原英聡氏は「日台関係基本法の制定に向けロビー活動している団体のホームページを見たが、この法案には軍事面で日台の協力体制をつくるという裏メッセージがある。こちらから緊張を高めるのは控えたほうがいい」と訴えた。
採決では野党と与党の公明が上程反対に回った。
台湾の世界保健機関(WHО)への参加を求める意見書(長浜氏提案)、核兵器禁止条約・締結国会議への参加を求める意見書(同氏提案)、新川川河口と真喜良地区海岸の埋め立てに関する意見書(石垣達也氏提案)は14日の最終本会議への上程が決まった。
来日した中国の王毅外相が茂木敏充外相との共同記者会見で尖閣領有権を主張した問題で、茂木外相がその場で抗議しなかったことを批判し、政府に対し、王氏発言にこれまで以上に厳しい抗議を求める意見書案も上程される。砥板芳行氏が提案した。
箕底洋一氏が提案した職員の不祥事に関する特別委員会、長山家康氏が提案した議会改革特別委員会の設置も諮られる。