新川市営住宅新築に着手 高層化、バリアフリー対応 石垣市

建て替え後の新川市営住宅完成予想図(市提供)

 石垣市は、老朽化が進む新川市営住宅の建て替え作業に着手し、15日、予定地で起工式が開かれた。現在は3階建てで3棟だが、5~9階建てに高層化し、1棟に集約。津波災害時の一時避難場所として活用する方針。完成は2022年6月末の予定。

 新川市営住宅は1980年に供用開始され、築40年が経過して老朽化が進み、バリアフリーに対応していないことも課題になっている。
 起工式では中山義隆市長ら関係者がクワ入れし、工事の安全を祈願。中山市長は「新川・真喜良地区がより魅力ある地域として再生し、持続発展可能なまちづくりを目指す設計をしてもらった。一日も早く完成し、供用開始できるよう願う」とあいさつした。
 市営住宅自治会の広田信吉さんは「長年の住民の夢だった市営団地が着工できる。完成が待ち遠しい」と期待した。施工業者を代表して八重山興業の東宇弘社長は「新しい団地は9階で眺望も良く、1階にはバリアフリーの住居もある。体の不自由な人にも快適な住居空間になる」と述べた。
 新川住宅周辺には県営新川団地、真喜良団地、真喜良第2団地の3団地がある。いずれも老朽化が進み、県が建て替え計画を進めている。
 新川市営住宅の建て替えは、周辺にある県営3団地の建て替え計画とも連動し、県営新川団地2棟の跡地に建設される。
 新川団地(12棟)と真喜良団地(7棟)は高層化して4棟に集約する方針で、うち1棟は現在の市営新川住宅の跡地に建設される。
 新川市営住宅と3県営団地の建て替え後にできる余剰地は児童館、消防支署、民間活用地として使用される予定。
 新たに建設される新川市営住宅は延べ面積5844平方㍍で、現住宅(2970平方㍍)の約2倍。戸数も現在の48戸から80戸に増える。内訳は2LDK37戸、3LDK40戸で、1階に車椅子対応の3LDK3戸を配置する。事業費は建築、電気、機械工事を含め21億6888万円。

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