キャンセル続出 空港閑散 「GOTО」停止、観光直撃

「GOTО」が一時停止された28日午後3時過ぎの新石垣空港。本土便が到着しても、到着ロビーから出てくる人の姿はほとんどない

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、政府の観光支援事業「GO TОトラベルキャンペーン」が全国で一時停止されたことを受け、28日、新石垣空港や港は閑散とした状況になった。市観光交流協会(会長・中山義隆市長)によると、1月だけで予約キャンセルが百件を超えたホテルもあり、「GOTО」停止は八重山観光を直撃している。西仲野正巳事務局長は「観光業への影響はかなり大きく、厳しい状況だ」と危惧している。

 石垣空港ではこの日、本土便が到着しても降りてくる人の姿はまばら。「GOTО」停止の影響で、団体客の姿は見られない。島出身者の帰省も自粛ムードと見られる。年末年始にもかかわらず、混雑や喧騒のない静かな雰囲気で、数少ない観光客と見られる人たちも「急いでいる」と話し、足早に空港を立ち去った。
 市によると、11月の入域観光客数は7万4281人で「GOTО」の恩恵を受け、国内空路は過去最多だった前年同月の約86%まで回復した。クルーズ船や国際線はゼロのままだが、入域観光客数は全体でも前年同月比で約65%の水準に達し、復調ぶりが鮮明になってきた矢先だった。
 しかし「GOTО」一時停止が発表されると、各ホテルではキャンセルが殺到。2月に入っていた修学旅行の予約にもキャンセルが出ているという。
 「GOTО」停止は来年1月11日までの予定だが、西仲野事務局長は「新型コロナの変異種も出た。停止期間がさらに延びるようなことがあると、立ち行かなくなる施設も出てくる。観光業界は戦々恐々としている」と指摘。感染予防対策を徹底した上での「GOTО」早期再開を望んだ。

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