石垣市の尖閣諸島周辺海域で撮影された中国海警局艦船の写真で、赤く塗装された武器は、漁船を放水で攻撃する水砲であることが分かった。
元自衛官の奥茂治氏(72)=那覇市=は、艦船の装備について「水砲は漁船を海上で排除するために使われる武器。赤い塗装の部分はノズルだと思われる」と分析。「水砲でも漁船をぶち抜くことができる。破壊力は大きい」と指摘した。
第十一管区海上保安本部によると、写真の艦船「海警2302」は機関砲と思われる武器も搭載しているが、写真でははっきり確認できない。
中国は海警局の艦船に武器使用を認めた「海警法」を今月から施行し、日本漁船への脅威が高まっている。奥氏は「今後、日本漁船への嫌がらせが増えるかも知れない。中国船を絶対に領海に入れない態勢を取り、日本漁船が堂々と漁をできるようにしてほしい」と要望した。
写真は昨年12月、尖閣諸島周辺海域に出漁した市議の仲間均氏が撮影し、今月4日付本紙に掲載された。「海警2302」のほか「海警1401」も領海に侵入し、仲間氏が乗船した漁船を追尾した。日本漁船を威嚇することで、尖閣諸島が自国の領土であると誇示する狙いがある。