中国船が地元漁船に接近 尖閣周辺「海警法」施行後初侵入
第11管区海上保安本部によると、6日午前4時45分ごろから、石垣市の尖閣諸島・南小島周辺領海に中国海警局の船「海警1301」「海警2502」の2隻が侵入。南小島の南約22㌔の海上で、近くを航行していた日本漁船2隻に接近しようとする動きを見せた。海保が漁船周辺に巡視船を配備し、漁船の安全を確保した。海警局に武器使用を認めた中国の「海警法」施行後、尖閣周辺での領海侵入は初めて。領海侵入は今年に入り4日目。
「海警1301」「海警2502」は、魚釣島周辺で操業する日本漁船2隻への接近を続けたが、約8時間後の午後1時13分ごろ、相次いで領海外側の接続水域に出た。
日本漁船2隻は、5日に石垣島から出漁した八重山漁協所属の漁船「恵美丸」「第一桜丸」と見られる。それぞれ石垣市の漁業者3人が乗船している。
接続水域には5日夜から6日朝にかけ、新たに機関砲のようなものを搭載した「海警1305」のほか「海警6303」が入り「海警1301」「海警2502」は6日午後2時ごろ、相次いで接続水域を出た。中国公船が尖閣周辺を航行するのは8日連続。
政府は中国公船の領海侵入を受け、首相官邸の情報連絡室を官邸対策室に格上げして情報収集や分析に当たった。