武器使用を認めるチャイナの海警法が施行された。サラミスライス戦略もここまできた。私が石垣に来て3年目だが、島への陸自配備に反対する人の主張は様々だった◆「中国は侵略しない。だから不要」。侵略の可能性を0%とする根拠も不明だが、この「だから」は可笑しい。侵略がないなら、陸自の要不要はいずれでもよいはずだ。自然環境への影響が心配なら、侵略には触れずそれのみ主張すればよい◆「基地(※駐屯地)がある場所が攻撃される」。そも侵略があると認めるなら、民間が狙われないと思えているのが不思議だ。ウイグルやチベットは土地がそのまま奪われた。そして現代戦は歩兵、ミサイル、サイバーなど、素人の想定を超える◆「中国は核兵器や大量のミサイルをもつ。抑止力にならない」。同じ論理なら、抑止力に値する力であればOKと言える。「武力による対抗では負の連鎖に」。相手は穏便な海保に対し、海警を軍下に置き、法を整え、銃撃を可能にした。これが現実だ◆同法は「武器の使用を含む一切の必要な措置を採り…」とし、軍組織の「原則許可、一部禁止」に等しい。海警ゆえに海保が対応しているが相手は実質、軍である。一方、日本は自衛隊でも「原則禁止、一部許可」である。これも現実だ。(S)