石垣市は、島内の観光業界を支援するため、全高校生に配布する予定のクーポン券(3万円分)の使用期間を3月5日から21日までとする方針を固めた。高校生にクーポン券を使って島内観光を体験してもらうことで、島への愛着を高めたり、将来、観光業界で活躍する人材を育てたい思いがある。今月末にも配布を開始する予定。
クーポン券は宿泊業、運輸業、観光施設、ダイビング業、エコツアーなどで使用されることを想定している。22日からクーポン券が使用可能な登録事業者を募集する。
市の新型コロナウイルス感染対策ガイドラインを順守していることなどを条件とする考え。22日にも専用サイトを開設し、順次、登録事業者を掲載する。市観光文化課は「観光事業所には、高校生が使いやすい商品を造成してほしい」(玻座真保幸課長)と期待する。
配布対象の高校生は八重山高校、八重山農林、八重山商工、八重山特別支援学校高等部の全生徒のほか、通信制の高校で学ぶ生徒も含む。市は約1400人と見込んでいる。事業費は約4500万円。
高校生へはまず引換券を配布し、後日、特設会場で1000円分のクーポン30枚と引き換えてもらう方法を検討している。特設会場で高校生の本人確認を行う。引換券は学校を通じて配布したい考えで、現在、学校側に協力を依頼している。
クーポン券の使用には必ず高校生の観光体験を伴うことにし、飲食や買い物のみは認めない。どのような場面でクーポン券を使用可能とするかは「各事業所の相談に応じる」としている。
県内では県独自の緊急事態宣言が2月末まで続く見込み。人の移動が新型コロナウイルスの感染拡大を促すのではという懸念の声もあるが、同課は石垣島は現在、感染者はゼロで、クーポン券が利用できる事業所も感染対策の徹底が条件になっている」と強調した。