第十一管区海上保安本部などによると、16日午前4時15分ごろ、機関砲のようなものを搭載した中国海警局の船「海警1305」と「海警6303」の2隻が石垣市の尖閣諸島周辺に領海侵入し、大正島南南東で航行中の日本漁船1隻に接近しようとする動きを見せた。これとは別に「海警1301」「海警2502」の2隻が15日午後1時半ごろから領海侵入しており、南小島南西で操業していた八重山漁協所属の別の漁船「鶴丸」(9・1㌧)の追尾を続けた。
「海警1305」「海警6303」は16日午前9時53分ごろから、「海警1301」「海警2502」は同日午後零時19分ごろから、それぞれ領海を出た。
海保の巡視船は領海侵入した4隻に対し、領海からの退去要求を行い、日本漁船2隻それぞれの周辺に巡視船を配備し、漁業者の安全を確保した。
大正島周辺を航行していた日本漁船は9・9㌧で、4人が乗船している。関係者によると県内の漁協に所属している。「鶴丸」には石垣市議の仲間均氏ら2人が乗船しており、16日夜、石垣港に戻った。
外務省は日午前、中国政府に厳重に抗議した。
中国公船の領海侵入は2日連続で、今年7日目。16日午後3時現在、「海警1305」「海警2502」「海警6303」の3隻が領海外側の接続水域で航行を続けている。尖閣周辺で中国公船が確認されるのは4日連続。