中国船、漁船を26時間追尾 市議「威圧与える戦略」

 八重山漁協所属の漁船「鶴丸」で尖閣諸島周辺に出漁した石垣市議の仲間均氏は石垣島に戻った直後の16日夜、登野城漁港で八重山日報など報道陣の取材に応じた。「鶴丸」は約26時間にわたって中国公船「海警1301」「2502」の追尾を受けたといい、仲間氏は「(中国は)今のところは漁船を攻撃せず、威圧を与えて周辺海域から追い出そうという戦略ではないか」と話した。
 仲間氏が尖閣海域に出漁するのは、中国海警局の武器使用を容認する「海警法」が2月1日に施行されて以来初めて。「鶴丸」には仲間氏と船長の2人が乗船した。
 「鶴丸」は15日午後零時20分ごろ、尖閣周辺海域に到着。「海警」2隻は既に待ち構えており、ただちに「鶴丸」の追尾を開始し、40~50㍍まで接近した。「鶴丸」は海上で一夜を明かしたが「海警」は「鶴丸」周辺で監視活動を継続。海保の巡視船が「鶴丸」を護衛した。「鶴丸」は16日午前11時ごろ、漁を終えて石垣島に向かったが「海警」は午後2時45分ごろまで追尾を続けた。
 この日は、尖閣周辺で別の日本漁船も別の「海警」2隻の追尾を受けた。
 仲間氏は海保に感謝するとともに「漁民が尖閣に行かなくなると中国の思うつぼだ」と指摘。今後も尖閣海域への出漁を続ける考えを示した。

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