今年数え年109歳の茶寿を迎えた加治工トヨさんにこのほど、竹富公民館(内盛正聖館長)は頌状と祝い金を、仲筋会(属慎也会長)は記念品と祝い金を贈呈した。新型コロナ感染拡大防止のため、執行部が加治工家を訪ねて親族に手渡した。
加治工トヨさんは、1913(大正2)年10月3日、竹富島の仲筋集落生まれ。子6人、孫15人、ひ孫22人に恵まれた。現在石垣島の福祉施設に入居しており、コロナの影響で親族といえども面会がかなわない。長男の加治工高夫さん(85)によると、トヨさんは戦前の一時期台湾へ疎開経験があるものの、ずっと仲筋集落で暮らした。
高夫さんは「機織りをしている姿をみながら育った。苦労を表に出さず、いつも笑顔でいる母です」と自慢した。次女の金城ゆう子さん(72)は「100歳過ぎても体操をして、腰も曲がっていない。いつもきちんとした服装で、おしゃれな人です」とトヨさんのチャームポイントを紹介した。
竹富公民館は生年を迎えた85歳以上の高齢者7人に頌状を贈呈したが、109歳は加治工さんひとり。内盛館長は「島に貢献された功績は顕著で、今もなおかくしゃくとしておられることは、島の大きな誇りです」と感謝した。仲筋会の前本隆一顧問は「竹富島で109歳のお祝いをするのは初めてのことだろう」と讃えた。(隅田賢通信員)