那覇市議会(久高友弘議長)は9日午前、中国の海警法施行に対し政府に適切な対応を求める意見書を全会一致で可決した。海警法は国際法違反だと指摘し、中国による尖閣諸島の領海・接続水域への侵入を強く抗議するよう政府に求めた。第十一管区海保の体制強化や同諸島を漁場とする漁業関係者への適切な経済支援も求めた。
意見書は①海警法施行と尖閣諸島の領海侵入・接続水域入域について中国に抗議し是正を求める②政府は尖閣領有権を示し続け、中国に国連憲章と国際法遵守を求める。国際社会と連携し平和・外交的な解決を図る③漁師が同諸島で安心して操業できる措置をとる④海保の監視・警備体制の強化⑤漁業関係者への経済支援―の5項目。
中国船の領海侵入で漁業者が操業できない状況になっていると指摘。中国海警局の「第2海軍」化に懸念を示し、海警法は国連海洋法条約を無視した国際法違反だと批判した。
その上で主権と関係者の安全・安心、経済活動を守るため関係機関に対応を求めた。宛て先は衆参両院議長、首相、官房長官、外務、防衛、海保、沖縄担当などの各大臣・長官。