石垣市議会(平良秀之議長)3月定例会は一般質問最終日の12日、新垣重雄、石垣達也、仲間均、前津究の4氏が登壇した。新八重山博物館建設を巡り、中山義隆市長は、基本設計から着工まで7年とする市教育委員会の報告について「予算のめどがつけば短縮できる」とスケジュール前倒しに意欲を示した。新年度に設置する有識者会議で施設の規模や内容が固まれば「先頭に立って予算を獲得する」と強調した。
新博物館建設は仲間氏が取り上げ、着工時期について「7年は待てない。4年でめどづけはどうか」とただした。
中山市長は、新年度に設置する有識者会議について「1年かけてやるものではない」と早めに意見を取りまとめる考えを示した。4年以内の着工に関しては「確約はできない」としたが「設計が終わらないと予算要求できないわけではない。建築規模が分かればその時点で(国と)交渉に入る。スピード感を持って短期に事業できるようにしたい」と、作業を前倒しで進める考えを示した。
仲間氏は、財源として国が市町村に直接交付する沖縄振興特定事業推進費の活用を提案。中山市長は、保守系市長でつくる「チーム沖縄」で国に対し、新たな沖縄振興計画の策定を要請するとした上で「その中で財源を確保できるよう、全力で取り組みたい」と応じた。
前津氏はユニマットプレシャスが地域未来投資促進法を活用して進めるゴルフ場建設計画について、農地が予定地の約76%を占めることを危惧。「県からは、農地をゴルフ場にするのはかなり厳しいと聞いている」と実現性を疑問視した。
小切間元樹企画部長は、地域未来投資促進法を活用したゴルフ場建設であるにもかかわらず、県の担当部長が「農振法を踏まえる」と発言したことに関し「県の認識は誤っていると考えている」と明言。
中山市長も「市と県が一緒に申請して(促進法に基づく)基本計画に国の認可をいただいている。県は当然、農振除外を進めるのが筋だ」と指摘した。
年内着工を目指すとした自らの発言については、事業者側との協議で同様の意向を伝えられたと報告した。