中国船2隻が地元漁船接近 領海侵入、今年11日目 尖閣周辺

 第十一管区海上保安本部によると、29日午前4時過ぎ、石垣市の尖閣諸島周辺の領海に、機関砲のようなものを搭載した中国海警局の船「海警1303」のほか「海警2301」が侵入した。4時20分ごろには、南小島の南約22キロの海上を航行中の日本漁船2隻に接近しようとする動きを見せた。尖閣周辺海域では、出漁する日本漁船が中国海警局船に接近、追尾される事態が常態化している。
 中国海警局船が尖閣周辺で領海侵入したのは23日以来で今年11日目。海上保安庁が漁船の周囲に巡視船を配備し、漁業者の安全を確保した。
 日本漁船2隻は28日夜に石垣島から出港した八重山漁協所属の「第一桜丸」「恵美丸」と見られ、それぞれ3人が乗船。午前9時ごろには魚釣島南約4㌔の領海内で操業した。
 中国海警局船2隻は漁船の操業中も引き続き周辺を航行。領海侵入から約9時間後の午後1時過ぎ、相次いで領海外側の接続水域に出た。
 中国政府には尖閣諸島周辺で日本漁船の操業を妨害することで、自国の尖閣領有権を主張する狙いがあると見られる。
 加藤勝信官房長官は記者会見で「誠に遺憾で、断じて容認できない。国際法違反だ」と指摘。外交ルートを通じて中国側に抗議するとともに、日本漁船への接近をやめ、速やかに領海から退去するよう求めたと明らかにした。
 同日午後3時現在、接続水域では中国海警局の船「海警1301」「海警2502」が航行している。尖閣周辺で中国海警局船が確認されるのは45日連続。

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