八重山で新型コロナウイルス感染者が初確認されて13日で1年となることを受け、八重山日報社は石垣市の中山義隆市長にインタビューした。中山市長は高齢者のワクチン接種を4月下旬か5月上旬に開始し、早ければ6月末までに終えたい方針を示した。高齢者接種完了後、その他の一般住民への接種に向け、国、県に対し、ワクチンの優先配布を要望する。今年石垣市で予定されている主要イベントは「感染予防対策を徹底した上で、基本的に実施する方向でいきたい。ハーリー、豊年祭も例年通り行いたい」と言明した。
2020年以降の新型コロナ感染拡大で、石垣市の観光産業は大きな打撃を受けた。中山市長は「観光はまだ先行きが見えない状況が続いている」と懸念。ワクチン接種が「経済回復に向けての最優先事項」と強調した。
国、県からのワクチン配布見通しについて「ワクチンの数が限られているので、高齢者への接種を早く終えたところに次のワクチンが届くことになると思う」と予測。「2カ月程度を目標に打ち終え、次の一般市民のワクチンを優先的に配布してもらうよう、県と国に掛け合っていきたい」と意欲を示した。
流行「第4波」に対応する市の体制については「『第4波』が入ってきたとしても、拡大させず、できるだけ小さな波で終わらせることが必要だ」と力説。市独自に購入したPCR検査機器を活用し、迅速で徹底した検査を実施することで感染拡大を抑える考えを示した。
市民に対し「ワクチン接種は始まるまでは経済も厳しい状況が続くと思うが、ぜひマスク着用や手指消毒など、感染予防対策の徹底をお願いしたい」と要請。特に島外から帰った人は、1週間は飲み会や模合などの参加を自粛するよう強く求めた。