石垣で震度2の地震があった。本土の地震事情とは全く比べものにならない程度で、取り上げること自体恐縮だが、驚いたことが一つあった。台湾の友人からSNSで「大丈夫?」という連絡があったことだ◆たまに連絡を取り合う程度の間柄で、心に留めてくれたのはうれしい限り。それと同時に、東日本大震災など災害のたびに繰り返される、台湾からの援助や見舞いの言葉を思い出した。台湾の蔡英文総統は日本での災害時に死者が出た時は必ず、SNSで哀悼の言葉を発信している。それも必ず日本語である◆これに対して日本側からも政府関係者が感謝の意を表しているが、国民レベルではどうだろうか。台湾というと、一般的には中台関係の枠で語られることが多く、政治的な視点がほとんど。日台ともに市井の人の考えはなかなか伝わりづらいように思う◆それと違って八重山は国内でも台湾から最も近く、与那国島からはわずか110㌔程度しか離れていない。石垣市、与那国町とも台湾の自治体と姉妹都市関係を結んでおり、交流は盛んだ。パインや水牛などを持ち込んだ台湾華僑の存在もあり、台湾は身近な存在だ◆しかし新型コロナウイルス発生後は、その交流も中断。一日も早い台湾の市民との触れ合いが待ち望まれる。