ゴールデンウィーク(GW)が本格化する中、玉城デニー知事は3日、県庁で記者会見し、GW中の入域観光客数が10万7477人と推計されることを明らかにした。多くの人の移動や接触機会が増えていることから「今後の感染拡大が懸念される。GW期間中の過ごし方で、そののちの状況は変わる」と述べ、県民に改めて感染予防対策の徹底を呼び掛けた。
最近の感染状況について「新規陽性者の減少スピードは鈍くなっている。コロナ病床占有率は94・2%、非コロナ病床占有率は88・6%で、医療提供体制は依然として逼迫(ひっぱく)が続いている」と述べ、楽観できない状況との見方を示した。
「まん延防止等重点措置」適用に伴い、10市5町の飲食店に時短要請を出したが、県によると巡回指導した県内全域の1万299店舗中、約2%の211店舗が要請に応じていない。重点措置が適用されている15市町では8158店舗を巡回し、要請に応じていないと見られるのは158店舗だった。
県は各店舗に弁明の機会を与えた上で、今後も要請に応じない場合、連休明けにも営業時間変更の命令と店名公表を行う。
玉城知事は、大都市圏では新型コロナの従来株から変異株への置き換わりが進み、爆発的な感染拡大につながったと指摘。県内でも従来株より感染力が強く、若年層でも重症化しやすい「N501Y」の割合が「次第に上昇しつつある」と危機感を示した。
その上で県民に対し➀県外からの来訪者と一緒に食事することは避ける➁県外への帰省、県外からの帰省も厳に控え、どうしても必要な場合は事前にPCR検査を受ける➂県外からの来訪者と県民が大人数で集まるイベントへの参加は絶対に避ける―ことなどを求めた。
会食に関しては「同居家族以外との会食は自分だけでなく、大切な人の命や健康を危険にさらす行為であることを強く認識してほしい」と改めて自粛を要請した。
「第4波」を抑え込むことで「着実な経済回復とワクチン接種を進め、認証プロジェクトなどの感染対策により感染症に強い社会づくりを目指す」と表明した。