【金波銀波】中国外務省の趙立堅(ちょう・りつけん)報道官が…

 中国外務省の趙立堅(ちょう・りつけん)報道官がツイッターの投稿で、葛飾北斎の浮世絵をモチーフに、日本政府による原発処理水の海洋放出を揶揄(やゆ)した。日本の厳重抗議にもかかわらず、投稿は現在も削除されないばかりか、逆に最も目立つ位置に固定されている◆中国は無論、本気で海洋汚染を心配しているわけではない。菅義偉首相とバイデン米大統領の首脳会談で、尖閣諸島防衛などが確認されたことに反発しているのだ◆さらに在日中国大使館は、米国旗を身にまとった死神が世界各国で殺戮を繰り返している様子を描いた風刺画をツイッターに投稿し、物議をかもした。「米国が『民主』を持ってきたら、こうなります」と、民主主義を嘲弄するコメントも添えた。こちらは1日で削除している◆尖閣周辺海域に艦船を派遣して漁船を威嚇するなど、一方的に緊張を高めているのは中国のほうだ。自らの非を棚に上げ、下品な投稿まで動員して自己を正当化する姿は、とても大人の振る舞いとは思えない◆「悠久の歴史」「老熟した大国」という中国のイメージは残念ながら損なわれ、むしろ領海荒らしをひらすら耐え忍ぶ沖縄県民の姿こそ、「大人の対応」と呼ぶにふさわしい。誇るべきかどうかは別だが。

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