県は14日、八重山で新たに17人が新型コロナウイルスに感染した、と発表した。新規感染者は石垣市で16人、竹富町で1人。1日の発表数としては過去最多で、八重山の感染者は計390人になった。同日現在、県立八重山病院の入院患者は18人、宿泊療養施設の入所者は38人に達した。入院患者の急増に伴い、八重山病院は日から通常医療を一部制限する方針を決定。医療機関の逼迫(ひっぱく)も深刻化してきた。
今月の感染者は計68人に拡大した。1日~13日までの感染者を見ると、20~30代が38人と突出して多く、若者が飲食店で感染するケースが目立つという。八重山保健所は「飲食店でクラスター(集団感染)に近い状況が起きている」としている。
八重山病院は1病棟をコロナ対応病棟として29床を確保したが、感染者18人と疑似症2人で20床が埋まった。
今後、看護師を配置転換するため、17日から予定されていた一般診療の手術や検査を医師の判断で一部延期する。外来診療も電話診療に切り替える方針。「現在のような感染状況が続けば逼迫する」(同病院呼吸器内科の吉嶺厚生部長)としている。
この日の八重山地域新型コロナウイルス対策本部会合後、報道陣の取材に応じた中山義隆市長は「自分の周囲でコロナに感染した人がいた場合、自分も感染している可能性がある。すぐ相談外来に連絡してほしい」と述べた。
県は同日、通常より感染力が強いとされる変異株「N501Y」陽性者が八重山で新たに5人確認されたと発表した。検査数は7件。八重山の変異株感染者は9人になった。
17日の新規感染者は10代~50代の男女13人と年代確認中の4人。竹富町の感染者は小浜島在住。感染者のうち6人は感染者の濃厚接触者であることが判明している。