火災・防災時の早期対応が可能に 消防団白保拠点施設が開所

開所式では消防車の試乗体験も行われた=23日、石垣市消防団白保拠点施設

石垣市消防団白保拠点施設(白保71―1)が23日、開所した。同日午後は開所式が開かれ、中山義隆市長、池間孝夫白保公民館長らが参加。白保分団による展示訓練や施設見学も行われた。
消防団拠点施設を兼ねた消防署川平出張所、同伊原間出張所に続き、東部地区を守る同施設が配備された。これまで白保地区では火災発生時、消防署からの緊急車両到着時間が市街地より時間を要し、消防活動の遅延が懸念されていた。
中山市長は「同施設には消防団ポンプ車両も配備され、白保地区と東部地区における早期の火災・防災対策が実現できる。災害に強い石垣市を目指したい」と誓い、新城剛消防長は「市民にとって待望の白保拠点。地域防災の中核を担う組織となるだろう」と期待した。
敷地面積は201・36平方㍍、建物面積は99・76平方㍍。事務所・研修室・会議室・車庫などを完備する。配置される消防ポンプ自動車は1500㍑の水を搭載し、毎分200~300㍑を約5~8分を放水できる。周辺地域の消火栓・防火水槽を活用すれば、より継続的な放水が可能になるという。
同施設は2020年12月に着工、ことし4月に完成した。施設整備費は3942万2100円で、車両整備費が3333万円。市で初めての単独消防団拠点施設である。
池間公民館長は「これまでは消防署からの対応を待つしかなく、火災の被害が拡大した例もある。今後は万一の際の早急な消火活動に期待するとともに、地域としても自主防災組織を設立するなど防災対策を強化する」とした。
同施設は、設計・管理を野原建築設計事務所(盛山正栄代表)、建築工事を㈱興(おき)建設(砂川和弘代表取締役)、設備工事を松川住宅設備㈱(松川盛勇代表取締役)、地質調査委託を㈱大知企画コンサルタント(知念照一郎代表取締役)、磁気探査委託を上原土質調査㈱(上原守晃代表取締役)が請け負った。
この日砂川代表取締役は「地域のために活用してほしい」と白保公民館に5万円を寄付。池間公民館長は「感謝しかない。住民のために大切に使用する」と謝意を表した。

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