第十一管区海上保安本部によると、24日午後4時半ごろから、中国海警局の船4隻が尖閣諸島(石垣市登野城尖閣)周辺の領海に相次いで侵入した。このうち機関砲のようなものを搭載した「海警1305」のほか「海警2302」の2隻が4時36分ごろ、大正島の南約22㌔の海上で操業中の日本漁船(9・1㌧)に接近しようとする動きを見せた。
関係者によると漁船は県内から出港しており、3人が乗船。海保の巡視船が周囲に巡視船を配置して安全を確保している。中国海警局船が尖閣周辺で領海侵入したのは今月11日以来で、今年18日目。
4隻のうち「海警2502」「海警6401」は午後6時24分ごろから領海外側の接続水域に出た。午後6時40分現在、「海警1305」「海警2302」は領海にとどまっている。
中国海警局船は、尖閣周辺海域で日本漁船の操業を妨害することで、自国の尖閣領有権を主張する意図と見られる。
領海外側の接続水域も含めた尖閣周辺で中国海警局船が確認されるのは101日連続になった。加藤勝信官房長官は同日午前の記者会見で、海警局船の航行や領海侵入について「極めて深刻に受け止めている。中国側に対しては、常に相手勢力を上回る巡視船を配備し、警告等を繰り返し行うことで警備に万全を期す」と述べた。
領海侵入発生時について「東京、北京で、夜中であろうと未明であろうとただちに厳重な抗議を行ってきた。引き続き冷静かつ毅然と対応する」と強調した。