新型コロナウイルス感染拡大で非常事態宣言を出した石垣市の中山義隆市長と経済団体などのメンバーは1日夜、市内の飲食店などを巡回し、営業時間短縮や酒類・カラオケの提供停止を呼び掛けた。2日は市と県職員が要請に応じていない店舗を訪れ、県による命令措置の事前段階となる文書での通知を行う予定。
巡回活動に参加したのは市職員、市商工会、観光交流協会、建設業協会青年部、八重山青年会議所のメンバーら約20人。
中山市長は「急な呼び掛けに集まっていただき感謝する。今は、逼迫(ひっぱく)する八重山の医療を守ることが重要。コロナを抑え、皆の笑顔を取り戻す活動がしたい」と期待した。
参加者は飲食店を巡回し、チラシを配布したり、拡声器を使って感染対策に協力を求めた。
市内における新規陽性者数の拡大が止まらないことから、市は1日に独自の非常事態宣言を発令。市立小中学校や県立学校などで13日までの臨時休校措置を取るなどしている。
一方、市内では県の要請に応じず午後8時以降も営業したり、酒類やカラオケを提供する店舗が確認されており、市民からの通報も寄せられているという。
市の担当者は「まずは島の医療現場の逼迫を解消し、感染拡大を抑えて、経済回復につなげることが大事」と訴えた。
県は非協力店舗に対して、新型インフルエンザ等対策特別措置法第条第2項に基づく要請を行った後、同条第3項に基づき、緊急事態措置に係る命令を出す予定。
県八重山事務所は市と連携して2日夜、非協力店舗を訪問し、県命令措置の事前段階となる文書による通知を行う予定。