【金波銀波】八重山住民にとって嵐のような…

 八重山住民にとって嵐のような5月が過ぎた。月間の感染者数は累計311人。4月までは想像すらしなかった新型コロナウイルスの感染爆発だ。石垣市は昨年4月に出した独自の緊急事態宣言に続き、約1年ぶりに独自の「非常事態宣言」に踏み切った◆石垣市の感染状況は、大型連休前までは比較的落ち着いていた。県内市部で唯一「まん延防止等重点措置」の適用対象から外れ、公道での聖火リレーも大勢の観衆の中で開催されるなど、県内でもコロナ対策の「優等生」だった。それが連休後に暗転した◆感染急拡大は「人の活発な移動」「変異株の侵入」「気の緩み」という3要素がそろったことが要因だろう。5月の大型連休は、この3要素にとって格好の舞台だった。そうなると、次に同様の条件がそろいそうなのは夏休みである。「第5波」の到来が懸念される◆だが今は「第4波」の抑え込みが先だ。石垣市だけでなく沖縄全体が悲惨な状況だが、離島は本島に比べ医療体制が脆弱なため、これ以上の感染拡大は許されない◆収入が減ったり、休業や時短に追い込まれる人たちの苦労は察するにあまりある。しかし今、住民が一丸とならなければ、今後の経済的回復も見込めない。「非常事態」脱出へ、八重山の底力を発揮する時だ。

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