プロ野球埼玉西武ライオンズの平良海馬投手(石垣市出身、八重山商工卒)の東京五輪日本代表選出が内定したことを受け、平良投手が小学生時代に所属していた少年野球チームの真喜良サンウェーブでは16日、後輩たちが「平良投手は憧れ」などと喜びの声を上げた。
10年前、平良投手を指導したサンウェーブの高良真助監督(41)は開口一番「想像していなかった」と驚き、「プロに入って新人王になって以降、どうなるかと思っていたが、成長を重ねている。プロの強打者たちを難なく三振に打ち取るすごいピッチャーになった」と絶賛した。
「五輪のマウンドに登板する際は連絡網で、チーム関係者全員に報告しようと思う。コロナ禍の影響で、チーム全員で観戦できないことが心残り」と残念がった。
平良投手はサンウェーブ所属時、チームを春、夏、秋大会の3連覇に導いた。当時は投手ではなく、強肩の捕手として活躍した。高良監督は「当時から投手としての才能の片りんがあった。環境は恵まれなかったが、努力でカバーしていた」と振り返った。
卒業後もよく練習に顔を出し、後輩をボランティアで指導していた、チームにバットを寄贈したこともあった。
キャプテンの平良飛雄君(11)は、平良投手がチームを訪れた時のことを思い出し「体が大きかった。優しそうだったが、オーラがあってかっこ良かった」と憧れの表情。
真喜良サンウェーブには、平良投手の実弟である4年生の平良海周君(9)も所属している。兄の代表選出決定に「お兄ちゃんが選ばれてうれしい。お兄ちゃんが登板すると、家族みんなで集まってテレビを見て、活躍をみんな喜んでいる」と笑顔で語った。「家では優しくて、野球を丁寧に教えてくれるかっこいいお兄ちゃん」とうれしそうだった。
エースを務める6年生の仲間瑠晟君(11)は「平良投手はストレートの球威がすごいと思う。平良投手のようなピッチャーになりたいので、ボールを指にかける練習をしている」と話した。投手の内原悠翔君(11)も「体力を増やすために自分もご飯をたくさん食べて、平良投手のように大きな体になる」と誓った。