石垣市は18日、64歳以下対象の新型コロナウイルスワクチン集団接種(一般接種)を7月9日から開始する、と発表した。期間は8月19日まで。ワクチン確保が課題になっていたが、高齢者接種が順調に進んでいることから、国が石垣市への優先供給を認めた。市役所で記者会見した中山義隆市長は「ワクチン接種をいち早く進めることで、観光をはじめとした社会経済活動を早期に本格再開させる」と強調した。【7面に関連】
市によると、15歳~64歳は約2万9000人で、先行接種を受けたエッセンシャルワーカーなどを除く約2万6500人が一般接種の対象となる。
35歳~64歳には29日、34歳~19歳には7月17日に接種券を発送する。予約開始は7月5日。接種は1回目が7月9日~29日、2回目が7月30日~8月19日となる。
市によると、一般接種開始に向け、ワクチンの円滑供給を県に求めてきたが、県から確約が取れなかったため、国の担当部局と直接調整した。
石垣市などの要望を受け、厚労省は各都道府県に対する14日付の文書で、ワクチン接種が順調に進んでいる市町村に対し、希望量のワクチンを供給するよう求めた。文書ではワクチン優先供給の対象となる全国の市町村名も記載し、沖縄県内では石垣市、宮古島市、竹富町などを挙げた。県へのワクチン追加供給も決めた。
これを受け、石垣市には希望量である20箱(2万3400回分)のワクチン供給が決まり、一般接種開始のめどがついた。中山市長は「石垣市の高い接種実績が認められた」としている。
市は一般接種の「打ち手」として八重山地区医師会に協力を要請しており、マンパワーが不足する場合には高齢者接種と同じく、県医師会などに支援を求める。
進行中の高齢者接種は27日に完了し、接種率は約82・6%に達する見込み。28日から7月4日までは64歳以下の基礎疾患保有者、観光従事者に先行接種を行う。現在、各業種の団体と接種実施に向けた調整を続けている。
12~18歳の学生に関しては学校での集団接種を検討。石垣市に住民票があり、東京などの大規模接種会場での接種を希望する人にも接種券を発行する予定で、21日以降、市健康福祉センターで申請を受け付ける。