慰霊の日の23日、石垣市全戦没者追悼式・平和記念式が八重守之塔で開かれた。2年連続で新型コロナウイルスの影響で式典の規模が縮小され、一般参加はなく、各団体の代表など、関係者のみが招待された。中山義隆市長が平和宣言を行い「平和への思いを決して絶やすことなく、平和推進事業を継続し、未来を担う児童生徒へつないでいく。すべての戦没者のみ霊の方々に心から哀悼の意を捧げ、世界の恒久平和の実現に向け、力強くまい進する」と訴えた。
市が募集した「平和を考える作文」で最優秀賞を受賞した加原生彩輝(いさき)さん(石垣第二中3年)、嘉那原夏乃さん(八重高2年)が作文を朗読。「おじいやおばあたちの平和な世界を願う気持ちを引き継いでいく」(加原さん)「バンナ岳の素晴らしい景色と遠くから聞こえる子どもたちの笑い声がいつまでも続くように、未来永劫の平和を心から祈ります」(嘉那原さん)などと語った。
県遺族会連合会八重山支部の喜友名盛允支部長は「私たちが物心共に豊かな生活を享受し、この幸せは戦没した諸霊の尊い犠牲とご加護の上に築かれたものと忘れることはありません。二度と戦没者遺族を出さないために平和な社会の構築に向けて努力していきたい」と誓った。
県八重山事務所の曽根淳所長は玉城デニー知事のあいさつを代読した。関係者が次々に代表献花した。
表千家不白流沖縄県支部八重山が霊前に茶を供えた。戦没者の冥福を祈って黙とうした。
新型コロナウイルス対策としてプログラムを縮小し、参列者は全員が名前と連絡先を記帳し、距離を取って着席した。