石垣市は25日、新型コロナウイルスワクチンの一般向け集団接種が7月から始まるのに先立ち、観光業者らの先行接種を行う、と発表した。夏休みシーズンの観光客増が予想される中、「観光客と接する皆さんに先に接種し、できるだけ免疫を高めたい」(中山義隆市長)との狙いがある。
先行接種の対象業種は公共交通機関(バス・タクシー)、観光フェリー、空港カウンター業務、ホテル、郵便局、県職員(宿泊療養施設従事者)、スーパー・コンビニのレジ担当、ごみ収集業者、葬祭業者など。総勢約2500人を見込んでいる。
ダイビング業者、飲食業、社交業の関係者には一般集団接種を受けてもらうが、先行して接種券を配布する。
中山市長は記者会見で「9月になれば大部分の市民が免疫を獲得している状態になると想定している。1日も早く日常を取り戻し、経済活動の回復を目指す」と述べ、早期の集団免疫獲得に期待感を示した。それまでは引き続き、大人数での会食、飲み会は引き続き控えるよう求めた。
一般集団接種は7月9日から始まる。35歳~64歳への接種券は29日に発送し、7月5日から予約開始となる。市は、開始1週目に接種すれば旧盆までに免疫を獲得でき、島外からの帰省者らを迎えられるとして、早期の接種を呼び掛けている。
市は高齢者接種と同様、一般接種も急ピッチで進める方針。八重山地区医師会などと調整し、平日は1日900人、週末は1日1500人を接種する体制の構築を図る。