中国船排除、賛成多数で可決 尖閣問題、市議会が意見書

意見書などを可決した石垣市議会。直前に死去した砂川利勝市議の席(写真右側)には花が手向けられた=16日午前

石垣市議会(平良秀之議長)は16日の臨時会で、尖閣諸島の実効支配を強化し、領海内から中国海警局の艦艇を排除するよう求める意見書を与党の賛成多数で可決した。宛て先は首相など。「なぜ我が国は日本の領海内で中国海警局艦艇が領海侵犯を繰り返しているのを放置しているのか」と政府の対応を疑問視している。野党は「対立をあおる」などと反対した。
意見書では、中国海警局艦艇が尖閣周辺海域で操業する日本漁船を追尾、威嚇していることについて「安全な操業に支障をきたしている」と訴えた。その上で政府に対し、尖閣諸島の実効支配を強化し、中国艦艇を領海内から排除するよう求めた。仲間均氏が提案した。
質疑、討論では、野党の花谷史郎氏が「『艦艇』という軍事力を強調する言葉は、軍事力同士の対立をあおる意図が感じられる」、内原英聡氏が「海保は『中国海警局に所属する船舶』という言葉を使っている」と指摘した。
仲間氏は「海警局が軍の指揮下に置かれているから『艦艇』と言っている」と説明した。
野党の長浜信夫氏は「海保は一生懸命対応している。放置しているという文言は強烈過ぎ、疑問を感じる」とただし、仲間氏は「海保は昼夜を問わず周辺海域を守っているが、他国の艦艇が領海内にいること自体がおかしい」と語気を強めた。
野党の井上美智子氏は「国と国がしっかり話し合っていくしかない」と平和的な外交を要請。仲間氏は「いくら話しても、中国船は領海内にいる。あなた自身が中国へ行って話し合ってはどうか」と反論した。
与党の砥板芳行氏は、海上保安庁法の改正を含めた対応の強化を求めた。
尖閣諸島に関する意見書など、この日可決された3件の意見書について要請活動するため、議員を派遣することも与党の賛成多数で決めた。

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