今年も静かにオンプール コロナ禍、芸能奉納なく 大川、新川字会

力強い掛け声とともに、2年ぶりに旗頭が奉納された=24日午後、大石垣御嶽

石垣市大川、新川字会の豊年祭オンプールが24日、各地区の御嶽で行われた。昨年から続く新型コロナウイルスの影響で役員のみの祈願や奉納芸能を取りやめるなど、規模を縮小しての開催。きょう25日は石垣、登野城字会のオンプールが行われる。今年も新川字会が、石垣、大川、登野城字会を招待して行うムラプールは中止された。
このうち大川字会(宮良長欣会長)は午前11時から大石垣御嶽(ウシャギオン)で豊年祭オンプールを行った。酒、米、魚、重箱に詰められた色鮮やかな馳走を供え、神司(石垣幸子さん)が今年の豊作に感謝し、来年のさらなる実りを願った。
台風6号の被害による清掃と後片付け、市内店舗が閉まっていたため奉納品の準備に時間がかかり、予定より1時間遅れての開始となった。
役員らは神酒を飲みかわす「ミシャグパーシィ」の儀式と供え物を食した後、「大神酒(うふみしゃぐ)ぱぁーしぃ」など同御嶽のオンプール古謡を歌った。婦人会長や青年会長など、役員のみの祈願となった。
美崎御嶽で最初の祈りを終え、午後3時に再び大石垣御嶽で豊年祈願が行われた。ここでは地域住民や子どもたちも参加した。
宮良会長は「台風の心配もあったが、願いが通じ、開催できて良かった。農作物は昨年末からの天候不良で心配もしたが豊作となった。今後も地域住民の無病息災と来夏世(クナツユ)の豊穣を願う」とあいさつ。東京五輪の成功とコロナの終息も祈った。
旗頭・棒・獅子保存会(山根実会長)と青年会は、昨年新調した一番頭(いちばんがしら)を奉納した。市の緊急事態宣言が発令された期間を除く毎月1日と15日、オンプール前は2週間以上前から練習を重ねてきたという。「サーサーサーサー」の力強い掛け声とともに「祷時雨順風」と書かれた旗を無事奉納した。
山根会長は「去年は(コロナ禍で)一本も奉納できなかったが、今年はお披露目も兼ねて実施できて良かった。持ち手はどうしても癖がでる。練習しないと旗頭は持たせられない」と語った。
八重山農林高校の郷土芸能部は毎年、生徒らが育てた農作物を奉納している。部長の伊良部七望さん(3年)は「縮小のため踊りは披露できないが、今年も無事奉納ができて良かったと思う。豊作を願いながら、自分たちも頑張っていきたい」と決意した。
新川字会(金城文雄会長)は24日午後3時から、長崎御嶽で豊年祭オンプールを行った。昨年に続き、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、地域住民は案内せず、役員や関係者で神事を執り行った。
神司による願い(ニンガイ)の後、役員らが新酒を酌み交わす「ミシャグパーシィ」の儀式を行い、一年間の豊作の感謝と、来夏世(クナツユ)の豊作を願った。
金城会長は「不特定多数のお見えになることが想定できず、神事だけを絶やさないという思いで執り行った」と話し「来年こそ多くの人をお迎えして祭事をし、ムラプールを盛大に執り行えれば」と願った。
次いで双葉公民館(伊禮良憲会長)も同御嶽で祈願し、伊禮会長は「コロナの終息を願い、農作物も去年以上の出来になれば」と期待した。

関連記事

八重山日報公式Twitter

ページ上部へ戻る