【視点】民主主義を直撃するコロナ

 新型コロナウイルス「第5波」が驚異的な勢いで沖縄を呑み込んでいる。20日から旧盆入りするが、帰省客などで人の移動が活発化すると感染爆発に拍車が掛かりかねない。県は今年の旧盆について、同居家族のみで静かに過ごすよう呼び掛けている。
 県内では酸素吸入が必要な中等症患者も入院が困難となり、離島でも八重山、宮古の両病院が一般外来診療を停止した。4度にわたる流行の「波」に耐えてきた医療だが、5度目の「波で、いよいよ崩壊のきざしが見え始めた。
 離島の石垣市と宮古島市ではワクチン接種がめざましく進み、16日現在、県内11市で、この2市だけ全人口に対する接種率が5割を超えている。しかし皮肉にも、宮古島市では座喜味一幸市長が「世界最悪の感染」と言明するほど感染状況が深刻化し、石垣市の流行も過去最大規模になった。
 宮古島市の試算によると、18日現在、直近1週間の人口10万人当たり新規感染者数は457・37人で、県平均を百人以上上回る。
 これほどの感染拡大は世界でもほとんど類を見ず、後進国であればとうに医療が崩壊しているレベルだ。飲食店などで感染が広がっているといい、旧盆を前に座喜味市長は「緊急事態宣言が終わるまでは、宮古島への来島をやめてもらいたい」と改めて訴えた。

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