第十一管区海上保安本部は25日、国内最大規模となる約6500㌧巡視船「あさづき」を11月12日に石垣海上保安部に配備する、と発表した。尖閣諸島周辺で領海や接続水域への侵入をエスカレートさせる中国海警局船に対抗する警備体制が格段に強まる。
「あさづき」は全長150㍍、幅㍍でヘリ搭載が可能。石垣港では大型巡視船が接岸できる整備が始まっている。
巡視船配備計画は尖閣領海警備体制の強化と大規模事案の同時発生に対応する目的で2016年に関係閣僚会議で決まった「海上保安体制強化に関する方針」に基づいて進んでいる。「あさづき」は領海警備や海上犯罪の取り締まり、海難救助などの海上保安業務に当たる。
尖閣諸島周辺では今年、中国海警局の艦船が過去最長となる157日連続で航行を続け、周辺を航行する日本漁船を追跡するなどの操業妨害活動も頻発した。海保も尖閣周辺海域での警戒監視、漁業者の保護活動を強化する必要に迫られている。