第十一管区海上保安本部によると、28日午前11時50分ごろ、石垣市の尖閣諸島南小島周辺の領海に中国海警局の船「海警2302」「海警6402」が相次いで侵入。領海内を航行する日本漁船に近づこうとする動きを見せた。中国海警局船が尖閣周辺で領海侵入したのは19日以来で、今年32日目。
日本漁船は八重山漁協所属の「鶴丸」(9・1㌧)で、石垣市議の仲間均氏ら3人が乗船していると見られ、同日午後3時現在、南小島の東南東約5㌔の領海内で操業している。
海保は「鶴丸」周辺に巡視船を配備。中国海警局船を近づかせないよう警戒し、漁業者の安全を確保している。海警局船に対しては、領海からの退去を繰り返し要求した。
尖閣周辺海域では、中国海警局船が領海に侵入し、操業しようとする日本漁船を追跡するケースが多発している。中国政府には、日本漁船の操業を妨害することで、自国の尖閣領有権を主張する意図があると見られる。
この日は尖閣周辺の領海外側にある接続水域でも、機関砲らしきものを搭載した「海警2103」のほか「海警1301」が航行を続けた。尖閣周辺で中国海警局船が航行するのは20日連続。