玉城デニー知事は16日の記者会見で、今週末の連休中も新型コロナウイルスの感染対策を徹底するよう呼び掛け「この期間に感染を抑え込めるかどうかが、沖縄で長く続く緊急事態宣言の解除に向けた正念場になる」と述べた。観光客増加が見込まれる中、改めて不要不急の来県自粛を訴えた。
1人の患者が何人に感染を広げるかを示す「実効再生産数」は県の想定を超え0・57人まで下落している。玉城氏は「0・5程度なら9月末に緊急事態宣言からまん延防止に緩和できる」と明言。県民がシルバーウィーク中も感染防止対策を徹底し、流行を抑え込めた場合、「まん延防止への移行を国に要請する」とした。
県保健医療部の糸数公医療技監によると、先島の実効再生産数は宮古島市が0・37人、八重山が0・26人で、沖縄本島より低い。
県内全域で新規陽性者数が減少したことで、入院患者の減少も始まっているという。今週1週間で想定される感染者数は1200人から1500人程度と推計した。
県内で10歳未満や10代の患者が増加していることについて玉城氏は「20代以下が感染者全体の6割を占める。子どもの感染を抑えるには、大人が家庭にウイルスを持ち込まないことが大事だ」と指摘。12歳未満の子どもを持つ家庭やワクチン接種を希望する学生は、シルバーウィーク中に広域接種センターでワクチン接種を受けるよう呼び掛けた。