歳出予算、事業執行率78% 監査委「計画の甘さ否めず」 竹富町

竹富町の2020年度歳入歳出決算がまとまった。一般会計と特別会計を合わせた歳出予算の執行率は事業の繰り越しなどで78%にとどまり、監査委員は「計画の甘さも否めない」と事業の着実な実行を求めた。
 収入未済額は一般会計で9億1013万円で、未収債権は八重山第一地区畜産基地建設事業と同第二地区畜産基地建設事業のの負担金・売り渡し金が合計2億5628万円となっているが、年度ごとに計画的に返済されている。
 不用額は一般会計、特別会計合わせて4億9613万円。予算執行率78%は前年度に比べ5・2ポイント改善されたが、監査委員は「まだ執行率は低いと言わざるを得ない」と指摘した。
 一般会計の歳出歳入決算は歳入101億2090万円で、予算に対する収納率は91・7%、歳出96億9768万円で、予算執行率は74・3%。積立金を加えた実質単年度収支は1615万円の黒字になった。
 一般会計と特別会計の合計では歳入128億3029万円(前年度比48・5%増)、歳出122億7062万円(同55・9%増)となった。監査委員は「財政運営は総合的に判断するとまだ安全水域」と評価。一方で、今後複数の大型事業が予想されているため、財政出動に伴って町財政が逼迫(ひっぱく)することもあり得ると警戒した。

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