尖閣諸島の字名変更を受け、石垣市が標柱設置のための上陸を国に申請したことを巡り、石垣市区選出の大浜一郎県議(自民党)は27日、県議会一般質問で「県は市と歩調を合わせ国に上陸申請をするべきだ」と求めたが、県側は反応しなかった。
玉城デニー知事は答弁に立たず、金城賢知事公室長が「尖閣を巡る問題は、平和的な外交対話を通じ解決が図られるよう強く求めたい」と述べるにとどめた。
大浜氏は「知事も市と一緒に上陸し標柱設置に立ち合い、尖閣諸島を視察すべきだ」と提言した。
大浜氏によると、中国メディアは標柱設置に向けた石垣市の上陸申請について「挑発行為、茶番劇」と断じた。大浜氏は「とんでもないこと」と述べ、県に見解を求めた。金城知事公室長は「中国との間で領土問題は存在しない」と述べた。
石垣市が設置する尖閣情報センターへの支援を求められた金城氏は「市の意向を踏まえ、何ができるか検討する」と答弁。
中国が交通運輸行政を担当する海事局に対し、中国領海を脅かす外国船を追跡、退去させる権限を与えた改正海上交通安全法を9月1日から施行したことに関しては「海事局の船舶は(尖閣諸島海域で)確認されていない。現時点での変化はない」と述べた。