来年2月27日の石垣市長選で、経済人有志でつくる「八重山維新の会」の森田安高会長ら18人が15日、市役所を訪れ、現職、中山義隆氏(54)に対し「唯一無二の存在」と4選出馬を要請した。中山氏は「後援会にも相談して決めないといけない。しっかりと受け止め、ご期待をいい方向で生かせるよう頑張りたい」と前向きな姿勢を示した。
同会は中山氏に提出した要望書で、現市政の子育て支援、地域振興、新型コロナウイルス対策などを高く評価。「市長として3期12年の豊富な経験があり、全国に幅広い人脈を持ち、行動力や実行力を経済の復興に生かしていける。唯一無二の存在」と強調した。
その上で「この危機的状況を打破するのに、市政の右も左も分からない初当選の1年生市長に任せることができないのは明らか」と訴えた。
中山氏は「3期12年に対する評価をいただき、改めて感謝する」と応じた。
要請後、森田会長は取材に対し「コロナ対策でも県はフットワークが悪く、中山市長が国に要請して石垣にワクチンを持ってきてくれた。経済の立て直しに、この行動力と国とのパイプが必要だ」と期待した。
市長選に向け、自民党石垣市支部(支部長・大浜一郎県議)は現在、候補者擁立に向けた話し合いを進めている。20日には評議員会を開き、今後の方向性を協議する。
現市政に批判的な市民で組織する「『チェンジ市政』石垣市民の会」と野党市議は別個に対抗馬の人選を進める。市民の会は候補者公募も行い、選考委員会で候補者の絞り込みに入っている。
野党市議は、与那国町長選や宮古島市長選で保革共闘の候補者が勝利したことを背景に、保守系候補の擁立を視野に人選している模様だ。市民の会、野党が双方で候補者を決めたあと、すり合わせに入ると見られる。関係者は「今月中の決定を目指す」と話した。