事業提案、来月受け付け 旧庁舎跡地に商業施設 石垣市

石垣市役所の旧庁舎(資料写真)

 石垣市は、美崎町にある旧庁舎の跡地に商業施設を誘致するため、12月20日から5日間、事業提案書を受け付ける。市都市建設課によると、現時点で複数の企業が関心を示しており、水面下で意見交換も始まっている。事業者選定委員会(委員長・川満誠一副市長)は来年2月、応募企業からプレゼンを受け、同3月に事業者を決定する予定。商業施設の誘致で、庁舎移転後の美崎町に「にぎわい」を取り戻せるか関心を集めそうだ。

 市が商業施設の誘致を見込むのは旧庁舎跡地1万373平方㍍と旧教育委員会跡地987平方㍍。両方とも市有地で、それぞれの敷地は道路を隔てているが、市は事業者に対し、一体的な活用を求める。
 市は今年3月、旧庁舎の跡地活用基本計画を策定。バスターミナルやタクシー待合所などの「公共交通結節機能」、飲食、物販などの「複合型商業機能」、ホテルなどの「宿泊機能」、津波襲来時に避難所となる「防災機能」を持つ民間商業施設の誘致を盛り込んだ。
 8月には旧庁舎跡地活用事業の応募要項を公表し、企業の募集を開始。事業者選定委は同月、委員長の副市長、副委員長の建設部長、委員の有識者3人で発足した。
 現時点で、市と商業施設の建設を望む複数の企業が意見交換を続けており、企業側は石垣市の経済的なポテンシャルに期待感を示しているという。
 12月20日から24日まで事業提案書を受け付け、事業者選定委が来年1月に書類審査を実施する。同2月に応募企業からプレゼンを受け、同3月の事業者決定後、4月に市と事業者で基本協定書を締結する。
 商業施設は2022年度に設計、23年度に建設工事に入り、25年4月の開業を見込む。旧庁舎は22年度中に取り壊される予定。
 市は旧庁舎跡地と旧教育委員会跡地に30年間の定期借地権を設定し、商業施設を建設する事業者から賃借料を受け取る。施設内の一角には市が公共的スペースを借り受け、観光案内所の設置や一部行政サービスの提供を検討する。
 美崎町は津波浸水域内にある。市は施設の「防災機能」を具体化するため、おおむね5階以上の建物を建設するよう求める。
 市都市建設課の担当者は「旧庁舎と距離が近い港湾では大型バースの整備も始まっている。港湾と連携し、美崎町に『にぎわい』を創出したい」と話した。
 市は旧石垣空港跡地に新庁舎を建設し、今月15日に市役所を移転した。

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